片岡仁左衛門一世一代にて相勤め申し候 とあるように、今回はなみなみならぬ意欲で主人公河内屋与兵衛を演じるとのこと。
一幕見でみるべく歌舞伎座へ行くと、すでに多くの人が並んでいる。
係の人に聞くと朝から通しで買っている人が70人以上いるらしく、仁左衛門の人気ぶりを認識。それでも列の先頭から10人くらいだったので席は確保できた。
仁左衛門といえば、4月に見た『廓文章』で演じた伊左衛門の印象が強い。
あの独特の面白みを期待したが、残念ながら少し期待はずれであった。
特に大詰めの豊嶋屋お吉を殺すくだり、油まみれの死闘はもっとシリアスかつ野生的に演じた方が、気弱な与兵衛に潜む狂気と悔悛を表現できたのではないだろうか。
今月、もう一度見てみようと思う。
歌舞伎座さよなら公演 六月大歌舞伎~昼の部~
○女殺油地獄/仁左衛門、孝太郎、歌六、秀太郎、梅玉
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