2009年3月24日火曜日

東京都現代美術館リニューアルオープン

東京都現代美術館がリニューアル。

その記念で今月一杯、常設展が無料に。

ごった煮の展示だが、これはこれで面白い。

感心させられる作品もあれば、嫌悪感を覚える作品もある。

変にテーマを設けるより、この方が日本的かもしれない。

2009年3月22日日曜日

新皿屋舗月雨暈

初めて国立劇場で歌舞伎を見る。

歌舞伎座よりもちょっと安い料金で歌舞伎を見ることができる。

松緑の魚屋宗五郎がお目当てだ。

チラシを読むと前半の「お蔦殺し」の部分は普段は演じられず、通し上演は20年ぶりとのこと。中でも序幕の二場「お蔦部屋」は85年ぶりの上演!

国立劇場はやはり国立だけあって広々としているが、商売気が足りないのか賑々しさに欠ける。

しかし2階廊下に飾られた日本画の数々は見ごたえがある。東山魁夷、杉山寧、小倉遊亀、山口蓬春など著名作家の名作がずらり。開演前のひと時を絵画鑑賞で楽しめる。

さてお芝居であるが、孝太郎のお蔦は演技が律儀でやや面白みに欠ける。亀蔵の悪役ぶりも今ひとつである。

後半、いよいよ松緑の宗五郎の出番。

きびきびしたセリフまわしで気持ちが良い。
孝太郎演じる女房おはまもテンポがよくて気持ち良い。お蔦よりおはま役の方がはまっている。
見せ場は三味線に合わせてリズムよく酒を飲み干す宗五郎の演技と、次第に酒乱になっていく様である。

全体にまだこなれていない感はあるが、テンポがよく、なかなかいい芝居なのに客の入りが悪いのは何故なのだろう。

 ○通し狂言 新皿屋舗月雨暈(しんさらやしき つきのあまがさ) 
         ~お蔦殺しと魚屋宗五郎~
 ○国立劇場 11:30-14:25(幕間12:35―13:05)
 ○2009年3月5日(木)―27日(金)
 愛妾お蔦/宗五郎女房 片岡孝太郎(松嶋屋)
 魚屋宗五郎 尾上松緑(音羽屋)
 

刺青奇偶

シネマ歌舞伎「刺青奇偶」を見た。

玉三郎が出演しているだけに多くの観客が、というのは思い過ごし。
いつも通りのまばらな客席。ただしベテランのご婦人方が比較的多い。

長谷川伸のお話しらしく、涙なくしては見れない人情話。

勘三郎の手取りの半太郎、玉三郎のお仲、仁左衛門の鮫の政五郎。

余命を悟ったお仲が、最期の願いと、博打を戒めるため半太郎の腕にサイコロの刺青を彫るシーンは、
勘三郎、玉三郎両優の演技力で胸が熱くなる。

仁左衛門の政五郎は凄みがあって、これも良い。
見終わったあとの爽快感はないけれど、しんみりとしたいいお話です。

ここだけの話、奇数=「ちょう」、偶数=「はん」なんですね、私は逆に覚えておりました。

 シネマ歌舞伎「刺青奇偶(いれずみちょうはん)」
 東劇 ~3月27日  料金2,000円

2009年3月14日土曜日

京都のコーヒーショップ

大学のOB会で久しぶりの京都。繁華街の風景は来る度、めまぐるしく変わるが、洛北まで足を延ばすと当時の風景が残っておりほっとする。
散策中にパラリと一雨。出町柳のコーヒーハウスへ。チェーンのコーヒーショップとは一味違う。

2009年3月8日日曜日

市川右近・獨道中五十三驛

新橋演舞場で公演中の弥生花形歌舞伎・獨道中五十三驛(ひとりどうちゅうごじゅうさんつぎ)を見てきた。

市川右近の十五役早替わりと20トンの水を使った大立ち回りが見せ場。

お家騒動に端を発し、家宝をめぐる忠臣と悪役一味の戦いが京から江戸までの東海道を舞台に繰り広げらるストーリーは大変わかりやすい。

狂言回しとして登場する女弥次喜多こと「おやえ」「おきち」の二人のユーモラスな掛け合いが、まるで漫才をみているようで面白い。特に「おきち」を演じる市川春猿の女形がいい。

残念なのは二階左だったので花道が全く見えず、場面転換中の花道での演技が全然見えなかったこと。声はすれども姿は見えず、非常にストレスを感じてしまった。

結論を言えば、猿之助歌舞伎はストーリー性に富み、スピーディーな場面転換と大掛かりな舞台装置があいまって、とても楽しめる。

最後になるが、澤瀉屋!の声掛けが少なくて劇場全体の一体感に欠けていたと感じたのは私だけだろうか。

 弥生花形歌舞伎(新橋演舞場)
 猿之助十八番の内 
 獨道中五十三驛(ひとりどうちゅうごじゅうさんつぎ)
 2009年3月4日(水)―23日(月)