東京新聞によると主人公の政岡は、女方の大役とのこと。この大役を玉三郎が演じるとあって、どうしても見ておきたいと思い立ち、一幕見で見てきた。
ストーリーは、江戸期に実際にあった伊達家の家督相続をめぐるお家騒動を足利家に置き換えたもの。幼君・鶴喜代を立てる忠臣派と反対派との対立話で、善悪4人がメインキャストである。
前半は、幼君を暗殺から守るべく奮闘する乳母政岡(玉三郎)と、暗殺を企む八汐(仁左衛門)との女の闘い。小憎らしい仁左衛門の演技が光る。玉三郎の政岡は、重厚感には欠けるが、敵の中で孤軍奮闘する健気さとしとやかな強さが随所にあらわれ、とてもいい感じである。
八汐と政岡の対立にわって入る沖の井(福助)の演技も見所。
後半は悪役・仁木弾正と忠臣派との対立。前半に比べると見所は少ないように感じた。
三幕目奥殿の間から床下へと舞台が変わる時は、照明は完全には暗転にならず、それまで演じられていた奥殿の間のセットがせり上がり、床下の場が登場する。舞台美術も見所の一つである。
歌舞伎座さよなら公演 四月大歌舞伎 〜昼の部〜
通し狂言 伽羅先代萩
一幕見席を通しで観劇
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